可愛い、可愛い、ごましおちゃん。世界一可愛いごましおちゃん。
11月2日のごましおちゃん
至上の宝石、掌中の珠、地上の天使、私の宝物。誰よりも何よりも大切な、あの可愛いきれいなステキな立派なすばらしい輝くごましおちゃんは11月12日午後6時20分ごろ、病院で息を引き取りました。
11月6日のごましおちゃん
こんなに可愛いのに。どうして…。
どうして…。
11月12日10時59分のごましおちゃん
ご注意
ここから下にはごましおちゃんの20日以降の画像があります。見たくない方はここから先に進まないでね。
ご
ま
し
お
ち
ゃ
ん
が
好
き
今から思うと数日前から、いや1、2週間前から少しようすがおかしかったようにも思います。薬が効いて体重が減ってきたので、肥り始める前のちょっと老けた感じが戻ってきたのかな?と思っていました。
気になってはいたんだからそのとき病院へ連れて行ってみればよかったのかもしれません。
でも、それまでに何度もいろいろな検査をしてもはっきりした結果が出なかったし、どっちみちあと一週間薬を飲ませたら検査をすることになっていたんです。あんまり検査、検査って自分の心配を優先してごましおちゃんにストレスをかけてはいけないと思って。
そして19日の朝。どうも呼吸がおかしい。
キャットタワーを伝ってふつうに降りてきたし、声をかければ応えるけれど、空気が漏れるだけで声になっていません。これはおかしい。
でも、雨が上がった翌日の土曜日のこと。病院は混んでいるだろうし、ワンワン騒がしい子がいたら…と迷ってしばらくウロウロ。ごましおちゃんを連れて行かずに動画を見てもらおうかとカメラを向けてみたり…。
そうはいっても連れて行かないことには何も処置できないんだし、少なくとも病院には酸素室がある。やっぱり連れて行こう!そう決めてばたばたと用意をし始めたら、病院へ連れて行かれるとわかって興奮したのでしょう、ごましおちゃんが舌を出して口呼吸を始めました。
慌てて抱き上げてキャリーに入れようとしたらジャーっとおもらし。私の衣服まで濡れてしまったので着替えたりしていて、お昼近くになってしまいました。
病院ではすぐに酸素室に入れてもらいました。置いていくのは心残りでしたけど、家に連れて帰るわけにもいかないし…。 お昼には手術が入っていて、午後の診療時間に入ったら検査、ということでした。
ところが午後の診療が始まって少しした頃、電話が鳴りました。ごましおの具合が悪いので来て欲しいというのです。Aさんと一緒に駆けつけると、酸素室に入っているのに連れて行ったときより舌が大きく出ていて苦しそうにしています。私が行くまでは横倒しになってしまっていて、採血もできなかったそうです。
とりあえず起き上がったので飼い主が声を掛けながらレントゲン撮影と採血をしました。やはり原因は不明ながら肺に水がたまっているので利尿剤注射。
血液検査では腎臓関係も肝臓関係も数値に問題はない。血糖値とCPKが高い。カリウムは低い(2.2)。
苦しそうだけど舌は赤いから酸素はまわっています。こちらは「がんばって!がんばって!」と声を掛けることしかできないけど、ごましおちゃん、少ししたら体を起こしておしっこをしてくれました。薬に反応してる!大丈夫!助かる!
これから点滴を始める、というところで私やAさんにできることは何もなし。心配だけど、ごましおちゃんにがんばってもらうしかありません。まだ13歳です。体力はあるはず。苦しそうだったけど、目には力があった。
病院を出ると6時近く。2時間以上病院にいたようです。食事のしたくをする気になれないのでAさんと近くのカレー屋へ行きました。
状態が安定したら自宅に戻せるように酸素室のレンタルを探してみよう、なんて話をしていると再び電話がなりました。切迫した声で「すぐに来ていただけますか」と。
着いたときには、先生が心臓マッサージをしているところでした。たった今、発作を起こして、と。看護師さんが引っ張り出したごましおの舌が紫色でした。さっきまでは真っ赤だったのに、そんなもの、一瞬で変わってしまうんだ! 一生懸命呼びかけたけれど、ごましおちゃんの耳はピクリとも動かない。万事休す。
朝にはまだ元気だったのに。診療終了の7時にもなっていませんでした。
いったいどうしてこんなに急変したのか、ごましおちゃんの体に何が起こっていたのか、さっぱりわかりません。
突然死の原因になるというフィラリアの検査(100%わかるものではないけど)もしましたが、後で結果を聞いたところ違っていたようです。
何かおかしいのはわかっていました。この10か月くらい検査したり投薬したりできることはやってきたつもりだったのに、何が足りなかったのか、どうすればよかったのか。どこが悪いのかもわからないまま。何もできないままタイムオーバーだなんて。手足を縛られて見えない相手にめった刺しにされたような気がします。
こんなに可愛いのに。
こんなに、こんなに、こんなに可愛いのに。
こんな可愛いんだもの、ふつうよりよけいに寿命をつけてもらってもいいくらいなのに。こんなに早く、こんなに突然命を奪うなんておかしいでしょ?! 神様ってばかなんじゃないの?! ごましおちゃんはこんなに特別に可愛いのに?!
Aさんが着くのを待ち、自転車をAさんに引いてもらってごましおを抱えて家に帰りました。歩いて5分かそこらですが、5キロを超えていたごましおちゃんの体はちょっと重かった。
帰宅してからしばらく抱いたまま階段に座り込んでいました。抱いていると私の呼吸でごましおちゃんの体が揺れるから、まるでまだ息をしているかのよう。何かの間違いで、ふと息を吹き返すんじゃないかと思いました。
間違いだったらどんなにいいか。
しばらくは体も柔らかかった。
冷たくなっても硬くなってもごましおちゃんは可愛い。手放したくなかったけど、生き物の体は命が尽きたとたんに傷みはじめてしまうのですものね。
翌日日曜日、無理かと思っていた深大寺動物霊園で5時からの予約が取れたので荼毘に付しました。
骨揚げの頃にはあたりは真っ暗。もう11月なのに虫の声が響き渡っていました。
うちで咲かせた花がなかったのが残念。もうちょっと待ってくれたらマーガレットが咲いたのに。
だってごましおちゃんのひみつの名前はごましお・真珠・マルゲリータ。お腹から見ると真っ白だったから私の真珠ちゃん(MARGARETはギリシャ語の真珠に由来)と心の中で思ってた。
私の宝物。大切な大切なごましおちゃん。
ほとんどの人が知らなかったと思うけど、ごめんなさい、2011年の11月12日、世界は少し壊れてしまいました。もう元には戻りません。
ごましおちゃんはお骨になっても可愛いです。骨壺に収めるとき頭蓋骨を撫で回しました。
嫌な気持ち、悲しい気持ちになった人、ごめんなさい。
私もあちこちで猫ブログを読んできて、この子はそろそろ危ないかも、と思っていてもそのときが来るとショックでしたし、悲しかった。
ましてや命に関わるような病気の兆候なんてなかったごましおが突然こんなことになって、びっくりされた方もあると思います。だからじわじわっとソフトランディングでお知らせしたかったんですが、うまくできませんでした。
私は大丈夫です。
涙が出るときは思い切り泣いてます。
ごましおちゃんがいないことはしみじみ悲しい。この地上に私の帰る家がどこにもなくなってしまったような寂しさです。
でも、世界が壊れちゃったんだもの、どんなに悲しくたって当然じゃないの!と開き直ったせいか苦しさはありません。
泣けるときは我慢しないで泣くけど、あちこちの猫ブログで猫ちゃんたちの面白い姿や行動を見てぐふふと笑ってもいます。
なくした猫ちゃんの画像は辛くて見られない、という人は多いと思います。私も平気、とは言えないけど、ごましおちゃんがいないと思うと泣けてきちゃうけど、画像を見てわき上がるのは悲しみより「なんて可愛いんだろう!」と感嘆する気持ちです。誰よりも何よりも可愛い!きれい!すばらしい!最高! だってごましおちゃんはスペシャルな猫だから。
お骨の一部を霊園に収めたのでこれからできるだけ毎週お参りに行くつもりです。
2年間、悲しみをちょっとずつ先送りしてすごそうと思います。2年経っても壊れた世界は元に戻らないけど、地獄に堕ちたわけじゃない。ごましおちゃんがいた世界がパラダイスだっただけ。ごましおちゃんのいない世界がほんとうはふつうの世界なんですよね。
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